構成: エンタメ
ページ数: 303p
作者: 李鳳宇
出版社: ライスプレス
言語: 日本語
発売国: JAPAN
発売日: 2023年7月12日
本書のサブタイトルは「ポン・ジュノ、ケン・ローチ、パク・チャヌクを発掘し、「月はどっちに出ている」「KT」「フラガール」を創った者として——。」
LB——李鳳宇(リ・ボンウ LEE BONG WOO)。配給とプロデュースを手掛けた映画は「244」本。さらなる「+1」として、2023年、「パラサイト 半地下の家族」の世界初舞台化を手掛ける。この「244+1」の全作品について自ら書きおろし・語りおろし。
「シュリ」の大ヒットにより、日本映画界におけるアジア映画の市場を築いた。「JSA」でパク・チャヌクを、「殺人の追憶」でポン・ジュノを日本に紹介。韓国のトップ俳優、ソン・ガンホの作品を8本も配給している。今日の韓国映画・ドラマのムーブメントの礎をつくったのが李鳳宇=LBだったのだ。欧米に目を転じれば、イギリスのケン・ローチ、マイケル・ウィンターボトム、デンマークのスサンネ・ビア、アメリカのトッド・ソロンズ、ドイツのミヒャエル・ハネケ……と世界中の巨匠たちの初期からの作品を配給してきたことがわかる。これだけの配給を行いながら日本映画の製作も行ってきた。「月はどっちに出ている」「フラガール」「パッチギ!」などの多くの名作を生みだす。さらに是枝裕和、岩井俊二、中島哲也、西川美和らの初期作品にもかかわってきた。
現在、映画界のグローバル化が進展する中で「KT」という早すぎる日韓合作映画も手掛けている。「パラサイト 半地下の家族」がアカデミー賞の本賞を受賞し、配信プラットファームで大量の映画がつくられ、流れる時代。そんな時代の中で李鳳宇=LBは何を考えているのか?映画の過去・現在・未来への視点がそこにある——。
映画の本と言えば「監督」や「俳優」だった。しかし、この本は「配給」と「プロデュース」に関する一冊。映画人や映画界をめざす若者にぜひ読んでほしい一冊だ。
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